はせびーの冒険の書

はせびーこと長谷部の漫画創作、映像提供関連、日常を主に書いていきます!

とある日常がドラクエになるアホな話

ある日、道端を歩いていた時の話。

特になんにも変わりもない道路。

両脇には普通の住宅があり

大きい建物といっても5、6階くらいのアパートしかない。

 

たまに通る道なのだがその時は気分で通った。

 

住宅の前に段差があり、砂利があって雑草が所々生えている。

なぁに、本当になんにも変わりもない。

 

しかし砂利に混じっていた不思議な石を見つけた。

 

石の板のようなものの欠片であった。

形状は何かで砕かれたような後があり

角の90度の曲がり以外は綺麗な形はしていない。

 

待ってくれ。

 

何故、このような欠片があるのだろうか。

特に周りを見渡しても他の欠片はない。

 

ひょっとして,,,

石板,,,?

 

脳内に閃光が走る。

 

そうだ。

俺は勇者だ。

 

この石板の欠片を集めて

世界を取り戻す

ドラクエ7の物語が始まろうとしているに違いない。

 

序章のテーマが流れ始めた。

 

近くに神殿があるはずだ。

 

しかし古ぼけた民間が並ぶ。

壺や樽もない。

ちいさなメダルも無さそうだ。

 

 

いや諦めるのはまだ早い!

きっと仲間もいるに違いない!

 

見渡す限りは杖をつくおじいちゃん一人。

 

ダメだ,,,

杖は杖でも医療用杖だ。

とてもじゃないがメラすら唱えられないだろう。

 

 

つまりここは始まりの町!

これからってことなんだ!

一つの石板を手にした時

既に物語が始まっていたのだ。

 

俺は勇者になる!

そう誓った。

 

 

あれから20年。

 

石板があった住宅は大きなマンションになり、子供たちが大勢遊ぶ町になった。

 

子供達は石の石板ではなく

触れるだけで文字がうてる機械の石板を持つようになった。

 

 

ボタンひとつで誰もが勇者になれる時代になったのだ。

 

勇者の心は今も尚、どこかで息づいている。